立ち仕事で腰痛が起こるメカニズムは、長時間同じ姿勢でいることによって筋肉疲労が生じ、特に背中側の腰からお尻にかけての筋肉に負担がかかることが原因です。
中でも、お尻の外側にあたる中殿筋(ちゅうでんきん)に負荷がかかり続けると、血行が悪くなって栄養が行き届かなくなり、お尻と腰の境目あたりに「硬結」ができやすくなります。
立ち仕事の腰痛の大きな原因は、立ち姿勢による下半身の血流が悪くなることです2。
立ち仕事で腰が痛い時の対処法としては、
・定期的に休憩を取る
・ストレッチをする
などを心がけましょう。
それ以外にも靴や寝る時の布団やマットレスの選択も重要です。
立ちっぱなしの腰痛に対処法|腰痛に効くマッサージとストレッチ
立ちっぱなしの腰痛に効くストレッチとして、以下のものがあります。
- 腰を伸ばすストレッチ
両手を腰に当て、背筋を伸ばします。 - 腰を回すストレッチ
足を肩幅に開き、腰を左右に回します。 - 足を上げるストレッチ
壁に手をつき、片足を上げます。 - スクワット
足を肩幅に開き、膝を曲げます。
これらのストレッチは、立ちっぱなしで疲れた腰や足の筋肉をほぐすことができます。
ただし、無理なストレッチは逆効果になることがあるため、無理のない範囲で行うようにしてください。
立ち仕事の腰痛に効くマッサージとストレッチの動画も紹介しておきますので参考にしてください。
ただし根本的に腰痛を治すには、立ち仕事で腰痛になる原因も理解しておく必要があります。
立ち仕事で腰痛になる原因
まずは立ち仕事で腰痛位なる原因を知っておきましょう。
立ち仕事で腰痛になる原因には以下のものが挙げられます。
- 立ち仕事の太ももやお尻の筋肉疲労
- 立ち仕事による骨盤の歪み
- 立ち仕事中の猫背や反り腰
- 立ち仕事中の靴(ヒールなど)
- 立ち仕事なのに柔らかすぎる布団やマットレスで寝ている
①立ち仕事による太ももやお尻の筋肉疲労
長時間の立ち仕事による太ももやお尻の筋肉疲労が腰痛の原因になる理由は、腰周りの筋肉が緊張し、腰に負担がかかるためです。
腰回りの筋肉は、体を支える重要な役割を果たしており、そのバランスが崩れると、それが腰に大きな負担がかかることがあるのです。
お尻の筋肉は、体を支える重要な筋肉の一つであり、疲れや年齢による衰えてくると腰に負担がかかりやすくなります。
それで太ももの筋肉が硬くなると、骨盤が前傾し、腰に負担がかかりやすくなります。
太ももの筋肉は、腰を支える筋肉の一部であり、硬くなると、腰周りの筋肉のバランスが崩れることになるのです。
ですので、太ももやお尻の筋肉を鍛えることで、腰痛を予防することができます。
例えば、スクワットやランジなどの下半身のトレーニングや、ストレッチなどを取り入れることが有効です。
これらのトレーニングは、太ももやお尻の筋肉を強化し、腰回りの筋肉のバランスを整えることができます。
また、定期的にストレッチを行うことで、筋肉の疲労を軽減することができ、腰痛の予防につながります。
②立ち仕事による骨盤の歪み
長時間の立ち仕事は、骨盤に大きな負荷を与え、そのために歪みが生じてしまいます。
骨盤の歪みは、腰痛の一般的な原因の一つです。
骨盤は、人間の体を支える重要な役割を果たしており、筋肉や骨格と密接に関わっています。
骨盤の歪みが生じると、身体のバランスが崩れ、腰痛を引き起こすことがあるのです。
具体的には、骨盤の歪みによって左右の筋肉のバランスが崩れるため、腰痛が生じます。
例えば、骨盤が左に歪んでいる場合、左側の筋肉が緊張し、右側の筋肉が弱くなります。
この状態では、身体は無意識に右側へ重心を移動させようとします。
そのため、左右の筋肉に不自然な力がかかり、腰痛を引き起こすことがあるのです。
また、骨盤の歪みによって、身体の姿勢が崩れることもあります。
正しい姿勢を保つことは、腰痛を予防する上で非常に重要な役割を果たしています。
骨盤の歪みが姿勢を崩すと同時に、腰に過剰な負荷がかかり、腰痛を引き起こすことになるのです。
骨盤の歪みが長期間続くと、椎間板ヘルニアなどの深刻な腰痛を引き起こすこともあります。
これらの疾患は、治療に時間がかかるため、早期に対処することが大切です。
骨盤の歪みを予防するためには、正しい姿勢を保ち、適度な運動を行うことが重要です。
また、骨盤を支える筋肉を鍛えることも効果的です。
それには定期的なストレッチや整体などの施術も、骨盤の歪みを解消するのに役立ちます。
総じて、骨盤の歪みは、腰痛の原因の一つであり、適切な対処が必要です。
正しい姿勢を保ち、運動や施術を行うことで、骨盤の歪みを予防し、腰痛を防止しましょう。
③立ち仕事中の猫背や反り腰
長時間の立ち仕事では、不自然な被性をとり続けることは避けられません。
そのため、つい猫背や反り腰になってしまうのです。
その猫背や反り腰が腰痛の原因になる理由は、正常なS字カーブが乱れることによって、腰に余分な負荷がかかってしまうためです。
猫背では、胸郭が前方に突き出し、肩甲骨が内側に寄ることで背骨がC字形に曲がり、腰椎の前弯角度が大きくなります。
この状態が続くと、腰部の筋肉や靭帯が過剰な負荷を受け、腰痛を引き起こすことがあります。
一方、反り腰の場合は、背骨が後ろに反り返るため、腰椎の後弯角度が大きくなります。
この状態が続くと、腰部の筋肉が常に緊張状態にあり、疲労や痛みが生じることがあるのです。
また、反り腰によって仙腸関節が過度に前方に傾くことで、仙腸関節痛や坐骨神経痛を引き起こすこともあります。
正しい姿勢を保つことで、背骨のS字カーブを維持し、腰にかかる負荷を軽減することができます。
また、猫背や反り腰を改善するためには、背筋や腹筋を鍛えることが重要です。
姿勢の改善することが腰痛を予防するためには重要なのです。
④立ち仕事中の靴(ヒールなど)
立ち仕事で腰痛を持っている方の中に、意外と仕事中に履いている靴が原因のことも多いです。
特に女性の場合は「ハイヒール」が原因のこともあります。
ハイヒールなどの靴が腰痛の原因となる主な理由は、足の裏にあるアーチが崩れ、骨盤が前傾することによるものです。
ハイヒールを履くと、どうしても足の裏にかかる負荷が大きくなり、アーチが崩れてしまいます。
そのため、骨盤が前傾し、腰に負担がかかってしまうのです・
このような状態が続くと、腰部の筋肉や椎間板に負担がかかり、腰痛を引き起こすことになります。
また、ハイヒールを履くことで足首が曲がってしまい、膝や腰に負担がかかることも考えられます。
特に、ハイヒールを長時間履く場合は、足首が疲れてしまい、歩き方が乱れることもあります。
このような歩き方で体重を支えることで、腰に不自然な負担がかかり、腰痛を引き起こすことになるのです。
したがって、立ち仕事で履く靴にはできるだけフラットな靴を履くように心がけましょう。
また、長時間歩くような場合は、足の疲れを軽減するために適度な休憩を取ることも大切です。
靴が腰痛の原因になることもあるので靴の選び方にも注意が必要ですし、自分の足に合った靴を選ぶことは足の負担を軽減し腰痛の予防につながります。
⑤立ち仕事なのに柔らかすぎる布団やマットレで寝ている
柔らかすぎる布団やマットレスが腰痛の原因になる理由は、寝ている間に腰が沈み込み、腰椎が曲がってしまうためです。
寝ている間に腰椎が曲がることで、腰に負担がかかり、腰痛を引き起こすことがあるのです。
また、柔らかすぎるふとにゃマットレスだと寝ている間に体が沈み込みすぎることで、背骨が歪んでしまい、腰に負担がかかることになります。
これらの症状を引き起こさないようにするためには、硬めのマットレスを選ぶことが重要です。
硬めのマットレスは、腰椎を正しい位置に保ち、背骨を安定させる効果があります。
また、枕も適切な高さに調整することで、腰痛の予防につながります。
その大きな理由が「寝返り」です。
一日の終わりの睡眠時に人間は、その日に生じた背骨の歪みをに無意識のうちに行っている「寝返り」によってリセットしようとしていることを知っておいてください。
立ちっぱなしの仕事での腰痛は反り腰になっていないか注意して
立ちっぱなしの仕事で長時間過ごすことは、腰痛の原因となることがよくあります。
その中でも、反り腰が腰痛の一つの原因とされています。
反り腰とは、腰椎が前に出てしまい、背骨が歪んでしまう状態のことです。
この姿勢で長時間立ち続けることは、腰に大きな負担をかけます。
また、背骨の歪みによって、足にも負担がかかります。
反り腰になると、腰椎が前に出るために、腰に負担がかかります。
腰は身体の中心部分であり、身体の重心を支える役割を持っています。
そのため、腰に負担がかかることで、腰痛が引き起こすのです。
また、反り腰になると、背骨が歪んでしまい、足にも負担がかかります。
歪んだ背骨は、重心バランスを崩し、足に負担をかけるため、足の疲れや痛みを引き起こします。
ですので、「たちっぱなしの姿勢で起こる腰痛の原因は反り腰である」と言えるのです。
立ちっぱなしで腰痛が起こらないようにするためには、背筋を伸ばして正しい姿勢で立つことを心がけるの大切です。
また、長時間立ち続ける場合は、足の負担を減らすために、靴を選ぶことや、適度に休憩することも大切です。
立ち仕事が原因で腰痛であってもコルセットやサポーターはおすすめしない
立ち仕事で腰痛を抱えていると、ついコルセットやサポーターを着用したくなります。
しかし、一般的には腰痛に対してコルセットやサポーターをおすすめすることはありません。
なぜなら、コルセットやサポーターを長時間着用すると、筋肉が衰えてしまうため、逆に腰痛を悪化させる可能性があるからです。
これは、コルセットやサポーターが腰椎を支えてくれるため、腰の筋肉が使われずに衰えてしまうという現象が起こるためです。
また、コルセットやサポーターが腰痛を解消するわけではありません。
腰痛の原因は様々であり、姿勢の悪さや運動不足などが挙げられます。
腰痛を予防するためには、正しい姿勢で立つことや、適度な運動をすることのほうが重要です。
そのため、腰痛がある場合には、まずは正しい姿勢や運動による改善を目指すことを心がけましょう。
もしコルセットやサポーターを着用する場合は、適度な時間で着用し、筋肉の衰えを防ぐためにも、運動やストレッチなどの筋トレを併用することが望ましいのです。